一昔前までは日本の家では畳が一般的でしたが今では畳が無くて全面フローリングの家が多くなってきました。猫は畳で爪とぎをしてしまったり、障子を破ってしまったりするので日本家屋よりは洋風家屋の方が飼育に向いているように思いますが、一体どうなのでしょうか?今回は、猫とフローリングの関係についてお話します。
猫にとってフローリングは負担なの?
人間にとってフローリングはとても快適ですが、跳んだり跳ねたり走り回ったりと体全体で動く猫にとっては堅すぎて、足や腰を痛める原因になってしまっている場合があります。堅いフローリングから猫を守る為に出来る対策をお話しします。
① クッションマットを利用する
100円ショップでも買うことが出来るクッションマットはとても身近で便利なアイテムですよね。一見ふわふわで気持ちよさそうに見えますが、実はマットで爪とぎをしてしまう猫が沢山います。そうなると、ボロボロになって逆にお掃除がとても大変です。マットを敷いたら、上に必ずラグなどを敷くことをお勧めします。
② パネルマットを部屋に敷く
ホームセンターなどでパネルマットを購入して部屋一面に敷くと見た目もスッキリします。愛猫の足腰にも優しく、汚れてしまった部分だけをはずして洗うことが出来るのでお掃除もしやすいです。
猫がフローリングで骨折してしまうことがある?
今、室内でのペットの事故は増加しています。その中でも、ペットが室内で走って、フローリングで滑って転んで骨折してしまう事例が多くあるそうです。フローリングは、通常歩く分には何の問題もありません。
しかし、走るときに猫は爪を使います。この時にフローリングだと、爪をひっかける場所がどこにもない為、滑ってしまいます。いつもと違う変な場所に力が入ってしまって複雑骨折してしまうこともあります。
もし骨折してしまった場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。出来るだけ動かさないように、安静に連れて行ってください。傷口から骨が出てしまっている場合は、ガーゼなどをあてて止血します。そして骨折している足全体にタオルや布を巻いて、添え木をして包帯で固定してあげてください。応急処置で、添え木のかわりに新聞紙を丸めて添え木にすることも出来るので覚えておくと良いでしょう。
老猫にとってフローリングは足腰にどのくらい負担なの?
猫の寿命は10~15年と言われています。7歳くらいから体の衰えが始まり、一般的には11歳からが「猫の高齢期」「老猫」と言えます。人間の年齢で言うと、猫の7歳は人間の45歳くらいだと考えて下さい。ですので、飼い主さんは7歳を過ぎたころから猫の健康をしっかり管理してあげた方が良いのです。高齢猫は筋力の衰えにより、だんだんと足腰が弱くなって以下のような症状があらわれます。
- 上手く歩くことができない
- 後ろ足がふらつく
- 瞬発力が衰える
ただでさえ足腰が弱いのに加えて、住環境がフローリングの場合、フローリングの滑りが原因で脱臼や骨折が引き起こされる確率が高くなります。猫も年をとってきたら猫にとってのバリアフリーな住環境が必要になってくるのです。
まとめ
人間と一緒に住むわけですから、猫用に床を作ることはなかなか難しいですよね。しかし今は、さまざまなフローリング対策グッズが売り出されています。少しでも愛猫に、ストレスフリーに生活してもらえるように、そして安全性を考えるうえでも、出来る対策はとってあげたいですね。
また、フローリング対策は猫にとってベストな環境になることはもちろん、人間にとっても、大切なフローリングが猫の爪などによって傷つくことから守ることになるのでお互いにとってプラスになる対策と言えるでしょう。