日本の夏には欠かせないのがエアコンですね。エアコンは、エア・コンディショナー(air conditioner)の略語になります。一般的に、ルームエアコンは屋内の本体と屋外の室外機の2つセットで設置されることが多いですね。では、カーエアコンとの仕組みの違いと車の燃費の影響についてみていきましょう。
お部屋のエアコンと車のエアコンの仕組みはほとんど同じ
ルームエアコン
お部屋のルームエアコンが、室内の温度を下げる仕組みを簡単にお伝えします。多くのエアコンがヒートポンプと呼ばれる仕組みで室内の温度を下げています。
これは、まず
- 室外機の中の圧縮機と呼ばれる部分で液体の圧力を高めて温度を上げる
- 凝縮器と呼ばれる部分で徐々に圧力を下げて空気に熱を逃がす
- 室内機の中の蒸発器で室内の熱を取り込む
この流れで室内を冷やしています。
ちなみに暖房の場合には、この流れが逆になります。
カーエアコン
ルームエアコンに比べてカーエアコンはどうでしょうか?実は、仕組みはほとんど変わりません。
カーエアコンとルームエアコンのわずかな違いは、
- 室外機の中の圧縮機と呼ばれる部分で液体の圧力を高めて温度を上げる
- 凝縮器と呼ばれる部分で徐々に圧力を下げて空気に熱を逃がす
の部分です。
カーエアコンでは、液体から車の外へ熱を逃がす部品にラジエターのようなものがあります。これは、車が走ることで受ける向かい風で液体を冷やすことで熱を逃しています。暖房の場合には、エンジンの熱で液体を強制的に暖めることで車内を温めていることになります。
ルームエアコンが時々止まるのはなぜ?
ルームエアコンが時々止まる、このような経験をされた方は多いはず。それは、寒い時期の暖房運転中ではないでしょうか?暖房運転では、室内に比べて外が非常に寒いです。
私の暮らす北海道では冬の屋内と屋外の気温差はおおよそ20~30度。特に外がマイナスの気温では、エアコンの室外機の中にある蒸発器と呼ばれる部分に氷の粒がたまり、熱を取り込みにくくなります。そこで、蒸発器を温めて氷の粒を取り除く霜取り運転が行われます。
カーエアコンは燃費にどのくらい影響する?
燃費のためにカーエアコンを節約される方がいますよね。夏の暑い時期には熱中症に、冬の寒い時期には命の危険さえあります。
さて、気になるの燃費ですが夏の冷房を利用すると10%程度の燃費が悪化するようです。1リットルで20km走る車は、18kmに減ってしまうんですね。
冷房で燃費が悪くなる理由、それは冷房に使う液体を循環させるため、また停止中に液体を冷やすラジエターのような部品に風を当てるためです。
寒い季節はどうでしょうか?寒い季節に利用するカーエアコンの暖房、こちらは燃費に全く影響しません。理由は、エンジンで余った熱を利用しているためです。
では、燃費のためにカーエアコンの冷房を節約、はたしてコストパフォーマンスはいかがでしょう?例えば週末に1リットルで20km走る車 で200km先の温泉施設へ、旅行に出かけるとします。必要なガソリンは10リットル、1リットルが140円とすると合計で1400円、電車やバスに比べるとお得ですね。
夏場の旅行で、移動中はカーエアコンを全開にするため燃費が10%落ちたとしましょう。1リットルで18kmしか走らなくなり、必要なガソリンは11.1リットル必要です。ガソリン代の合計は…1552円、152円余分にお金がかかります。
これをどう考えるかはそれぞれ違いますが、暑さのために余分に2人分のジュースを買うと300円になり、かえってお金がかかることもあるでしょう。
まとめ
今回は室内で使うルームエアコンと、車に装備されているカーエアコンの違いのお話でした。ルームエアコンとカーエアコン、実はほとんど変わらない仕組みで動いています。
また、夏場のカーエアコンは確かに燃費に影響します。ただ、快適さのためにわずか余分にお金を払うか、我慢するかはそれぞれなのではないでしょうか?暑い季節がやってきます、熱中症にご注意下さいね。