様々な動物をペットとして飼育しているご家庭も多いと思います。生きているものには必ず死が訪れるものです。それも、一部を除いては人間よりも寿命が短い動物が多いですよね。お別れの時が来たら、遺骨はどうすれば良いのか。今回はペットの遺骨についてお話します。
ペットの骨を庭に埋める方法と注意点
「慣れ親しんだ場所で眠らせてあげたい」という思いから自宅の庭に埋葬したいと思う方も多いと思います。ペットの遺体や遺骨は、所有地であれば埋葬しても構いません。ただ、公共の土地や他人の敷地に埋めることはできません。
公園や山などに埋葬した場合、違法行為になるのでご注意ください。私有地に埋める場合でも、臭いや地下水を汚してしまう心配などもある為、腐敗臭が漏れないように深い穴を掘るなど近隣への配慮が必要です。
【ペットの骨を庭に埋める方法と注意点】
① 穴を深く掘る
ペットの遺体を埋葬する穴は他の動物に掘り返されないためにも深く掘りましょう。1~2mを目安にお考えください。
② 骨をタオルに包む
ただ土に埋めるだけではなかなか土に還ることができません。そのために腐食しやすいタオルを敷いて土に還るのを促すようにします。できれば、直接土に触れないようにしてください。
③ 土を埋め返す時には、土の被りは30cm以上盛り上った形で埋め戻す
掘ったとき、土と土の間に空間ができているため、平らに埋めてしまうと雨が降った後、遺体を埋めた場所が徐々に下がってきてしまします。最低でも30cmは土を盛ってください。
④ 埋め戻した土の上に石を置く
何も置かないと他の動物に掘り返されてしまう心配があります。なるべく大きめの石を置いてください。それは墓石代わりにもなるので、石に名前を彫るのも良いと思います。
ペットの骨を持ち歩くのはいけないの?
「分骨」は日本では古来より行われていて、仏教においては、お釈迦様が入滅された際に仏舎利(お釈迦様のご遺骨)を弟子たちが分けて持ち帰ったことに由来します。
「ペットの骨を分骨してしまうと、ペットが天国で五体満足に生きることができないのでは…」などと心配する方もいると思いますが、大丈夫です!ペットの遺骨は、そのペットが生きた証です。ただし、分骨の際の注意点やアドバイスはありますのでお話しますね。
【どこの骨を分骨すべき?】
犬には、体全体で骨が約320本、猫は約240本あると言われています。仏教的には、歯や爪などの、再生することが出来る骨を持ち歩くのが良いと言われています。
ここで言う爪は、厳密に言うとトリミングなどの際にカットする爪ではなく、その爪を支える手の先端の尖った骨のことを指します。
ただし、「この骨は分骨してはいけない!」という決まった骨はないので、火葬後に残った綺麗な骨を分骨しても問題ありません。
【注意点】
ご自身で分骨する際には、必ず手袋をつけるか、お箸を使い、直接ご遺骨に触れないようにしましょう。移し替える際に、手についているたんぱく質がご遺骨についてしまいカビの原因になってしまいます。
ペットの骨を処分する方法
「そろそろケジメをつけたい」などとお考えの際に、どのような方法で遺骨とお別れをしたら良いのか、悩みますよね。一番安心できる方法は、専門の業者に頼むことです。お別れしたい遺骨を、責任をもって粉末化して土に還してくれます。
もしご自宅で土に還したい、と思うのでしたら、骨を粉末化する必要があります。粉末化せずに土に埋めると、他の動物に掘り起こされてしまったり、土に還るまでに年月を必要としたりします。粉末化したものは、お庭があるご家庭はお庭に埋めてあげて下さい。
マンションやアパートにお住まいの方は、ベランダなどに植木鉢やプランターにお花を植えて粉末化したご遺骨を土に還してあげて下さい。撒いたご遺骨の養分がいずれ土に還り、綺麗なお花をさかせることでしょう。
まとめ
ペットも大切な家族の一員です。きちんと見送ってあげる為に、残された家族自身が後悔しない為に、最後のお別れの方法を選択なさってくださいね。