金魚があくびをすること、知っていましたか?大きな口をあけて「ふわぁぁぁ~」と。あくびをしているときは動き自体が鈍くなっているのでシャッターチャンスでもあります。金魚があくびをする理由は諸説ありますが、現在では正しい理由は分かっていません。ただ、どうやら金魚のあくびは良くないことという説も多数あります。今回は金魚のあくびについてお話しします。
金魚のあくびの原因は?
諸説あるうちのいくつかを紹介します。
- 健康でリラックスしている状態である
- 口の周りの筋肉をほぐしている
- 鰓病(エラ病)の為に口を大きく開けている
- 口を伸ばして水を吐き出し、口の掃除をしている
- 鰓についたゴミを掃除している
- 単なる伸びをしている
水槽で飼っている金魚の水替えをした時に、一通り水に慣れてくると一時的にあくびをする金魚を見たことがあります。これは水替えで細かなゴミが水槽内を舞っているからでしょうね。それが金魚のエラについてしまったので、取り除くために、口から水を吸い込み、その水流でエラの掃除をしていると考えられるでしょう。
金魚のあくびは鰓病(エラ病)のサイン?
鰓病(エラ病)とは、鰓に細菌や寄生虫がついて鰓の機能が阻害されてしまう病気です。鰓は金魚にとって重要な機能を持っているので鰓病にかかってしまうと命の危険もあります。その為に、発病したらすぐに治療が必要です。
この鰓病を引き起こす原因として、もっとも多いと考えられるものが「カラムナリス菌」という細菌の感染です。そして症状は、鰓の機能不全の為に起こる呼吸障害が主な症状です。酸欠状態になり、酸素を求めて水面を漂う「鼻アゲ」と呼ばれる行動が見られたり、金魚の活動性が低下して、逆に水底でじっとしている様子が見られたりすると注意してください。
さらに症状が悪化すると、鰓や体表に異変が見られます。鰓蓋が腫れていき、赤黒く変色します。また、鰓が腐ったように白く変色するほか、鰓が溶けたような状態になってしまうこともあります。
また、呼吸が早まって、口呼吸が多くなってくることもあります。この口呼吸を「あくび」とみている飼い主さんも多いようです。鰓病が末期状態になると、全体の体色が黒ずみ、目は落ちくぼんでしまいます。そして最期は、ほとんど静止状態となり、呼吸困難となって衰弱死してしまいます。
鰓病を防ぐためには、鰓病の原因となる病原体を水槽に繁殖させないことが大切です。餌のやりすぎは水質悪化につながるので気を付けてください。また、水温の管理もしっかり行うと良いでしょう。特に梅雨時期から初夏、秋口は最近が繁殖しやすいと言われる時期なので、この時期は特に、定期的な水替えや水温管理に気を付けてくださいね。
金魚のあくびが多い理由
口をパクパクさせている金魚はあくびをしているように見えますが、実はあくびではないことが多くあります。考えられる原因としては「酸素不足」です。時間当たりの水中に溶け込む酸素の量より、金魚が呼吸で消費する酸素の量が多いと、酸素濃度は時間経過と共に減少していきます。
通常は鰓を使って呼吸をしますが、体に取り込める酸素の量が減ってくると口呼吸をするようになります。空気は水よりも酸素濃度が高い為、水中に酸素がほとんどない場合は空気を用いるのが効率が良いので、このような行動に出ます。
ですので、金魚のあくびが多いな…と感じたら、あくびではないことを疑ってみてください。そして水中に酸素の補給をしてあげてください。
まとめ
あくびは人間もしますが、同じ「あくび」でも動物によって様々な理由があることを覚えておいてください。人間基準で考えてしまうと、手遅れになってしまう危険なこともあります。なにかおかしいな?と思ったら、原因と理由を探り、対処してあげてください。