日本の家庭料理で、味噌の存在は欠かせません。毎日の味噌汁はもちろん、あえ物、郷土料理など、あらゆる料理で使われています。今回は、自宅でできる美味しい手作り味噌の作り方をご紹介します。
手作り味噌の材料と道具
【材料】
出来上がり 1キログラムにつき、大豆 200グラム強、麹 300グラム強、塩 130グラム強
【道具】
5Lポリバケツ、大鍋、ザル、ポリ袋、味噌を入れる容器、ラップ、中蓋、重石
手作り味噌の作り方
- 大豆をよく洗います。少なくとも3~5回は水を替えます。
- 大豆を重さの3倍の水につけ(大豆200グラムなら水600cc)、約18時間置きます。
- 水を替えて、大豆が浸る程度に水を注ぎ、大豆を煮ます。はじめは強火で一気に過熱し、噴きこぼれそうになれば弱火にします。大豆の芯がなくなるまで煮ます。
- 大豆を1粒手に取り、潰れるか確認し、ザルにあけて自然に冷まします。
- 大豆が温かいうちにポリ袋に入れ、潰します。
- 塩と麹を混ぜ、塩きり麹を作ります。
- 潰した大豆を⑥に入れ、混ぜ合わせます。耳たぶくらいの柔らかさになるまで混ぜ合わせます。
- 十分に空気を抜き、ダンゴ状にします。ダンゴを容器に投げ入れ、容器の8分目まで空気が入らないように押し込みながら詰めてゆきます。表面は平らにします。※容器が汚れたら、必ずきれいにします。カビ防止のためです。
- みそが空気に触れないよう表面をラップで覆い、中蓋をして重石を載せます。重石は仕込み量の2~3割の重さにします。※このとき、ラップはなるべくみそに密着させてください。空気が入っていると、カビが発生しやすくなります。
- ゴミが入らないように、容器にラップかビニール袋を被せます。
- 発酵から完成まで
発酵の準備が整ったら、常温で直射日光を避け、冷暗所で保管します。10か月~1年寝かせば食べ頃です。
味噌の作る時期
手作り味噌を作るのに最適な時期は「寒仕込み」と言われる、1月下旬から2月にかけての気温の低い時期です。この時期に作った味噌は10月から11月頃に食べごろになります。
この季節が良いとされるのは、冬から春、そして夏へと進むにつれて発酵熟成が進んで、気温が下がって落ち着く秋に味噌が食べごろになるためです。
もちろん他の季節でも味噌を作ることはできますが、温かい季節に仕込むと発酵が早く出来上がりの見極めが難しくなります。そのため、初めて味噌作りをされる場合は冬に作るのがよいでしょう。
手作り味噌の応用編
- 岩塩
塩を岩塩にすると、風味が変わります。
- 八丁味噌
大豆の代わりに小豆を使うと、八丁味噌ができます。甘めの味付けになります。
- 麹
麹にも、米こうじ、麦こうじ、塩こうじがあります。使う麹によって、風味が異なります。
- 減塩みそ
現在、塩を減らして味噌を作る技術が開発されています。健康にもよく、みその塩味も緩和されるため、健康に気を遣う方や、薄めの味付けが好みの方に好かれています。
あとがき
かつてはどこの家庭でも味噌は手作りでした。各家庭の味があり、親子代々引き継がれてきました。現在は核家族になり、生活様式も変わり味噌を作る機会も少なくなってきました。
とはいえ、時には祖母の作ってくれた懐かしい味噌を再現してみるのもいいかもしれません。