冬になると日本へ渡ってくるアトリはどんな野鳥なんでしょうか?
アトリってどんな鳥?
アトリ(英名:Brambling、体長 約16㎝)は冬になるとシベリア方面から平野部などに渡ってきます。群れで移動するため「集鳥(あつどり)」が語源とも言われています。姿がスズメに似ていますが、それもそのはず分類は「スズメ目アトリ科」なんです。スズメより若干大きく橙色の黒色の配色が特徴です。
オスの夏羽は頭部が黒く、冬はメス、オス共に頭部が褐色になります。メスはオスより色が薄いです。
えさは木の実や種子を食べています。くちばしが太いため木の実などを食べるのに適しています。市街地でも群れをなしてナナカマドの実を食べにくる姿が見られます。
アトリの鳴き声
地鳴きは「キョッ、キョッ」っと聞こえ、さえずるときは「ビィー」と震えるような声で鳴きます。
こちらで聞いてみてください。
【アトリの鳴き声】
アトリの季語は?
典型的な冬鳥ですが、アトリの季語は「秋」です。秋に渡ってくるイメージがあるからでしょうか。
冬の枯れ木にアトリが群れでとまっていると、まるで花が咲いているように見えます。そのためか漢字では「花鶏」とも書きます。
アトリはなんと食用だった?
戦後の食料難の日本ではアトリを食用にしていた時期があります。毎冬100万羽位がかすみ網猟で捕獲されて食用にされていました。
法律でかすみ網猟が禁止されてからメジロやツグミなども狩漁鳥から除かれました。
まとめ
・アトリの鳴き声は「キョッ、キョッ」。
・アトリの季語は「秋」。
・アトリは戦後食用にされていた。
カラフルなスズメともいうべきアトリ。大群で木にとまっているとまるで枯れ木に花が咲いたように見えます。寒さをしのぐため日本へやってきますが、あの小さな鳥があれだけの飛行距離を飛んで来るのに驚かされます。