口臭の原因と予防方法です。口臭は唾液と関係があります。適切な方法で気になる口臭を予防しましょう。
口臭の原因と唾液の分泌量との関係
誰かと話しているときに相手の口臭が気になったことはありませんか。また逆にご自分の口臭が気になることはありませんか。
口臭の原因は大きく分けて2つあります。一つは「病的口臭」です。ドライマウスや歯周病、虫歯、副鼻腔炎(※)など治療が必要になるケースです。
(※副鼻腔炎は、副鼻腔に細菌やウイルスが感染することなどによって炎症が起こり、鼻づまりや鼻水、頭痛、歯の痛みなど、さまざまな症状が起こる病気)
2つ目は、「生理的口臭」で、口内の細菌や汚れ、唾液量、体調などで異なり、誰にでもあるものです。特に唾液の分泌量が口臭に大きな影響を与えています。
寝ている間に唾液の分泌が減ると口臭の原因となる細菌が増殖します。そのため、朝、目覚めたときが口臭のピークとなります。しかし、起床して舌や身体が動き出すと唾液腺からつばが出て潤うことにより、臭いが一時的に軽減されます。
朝食を取りそしゃくすることで、口臭は大幅に軽減されます。食事をすると口臭がひどくなるように感じるかもしれませんが、病的な要素がなければ唾液で口の中が潤うことで口臭は軽減します。他人が不快に感じるレベルを超えなければ、昼食、夕食と食事をするたびに口臭は減っているのです。
要するに口臭予防のポイントは唾液の分泌量なのです。唾液が口臭を抑えてくれます。したがって、朝食を抜いたり、早食い、よく噛まずにお茶などで流し込むと唾液が分泌されないので口臭の原因になります。
コーヒーは、なぜ口臭の原因になるのか
嗜好品でも、口臭は影響します。例えばコーヒーは淹れたては弱酸性ですが、飲んだあと時間がたつと強酸性に変わります。併せて口の中が乾燥すると臭いの原因となります。
このタイミングで人に会うと臭いを感じることがあるので、意識的にお水やお茶を飲むなどして口の中が乾燥しないようにします。
ちなみにタバコを吸う人は吸わない人の数倍臭うといわれています。タバコとコーヒーとダブルになると最悪です。
唾液の分泌を促す「唾液線のマッサージ」
唾液が手などについた後に乾くと臭います。それは口の中も同じです。なので口臭が強くなりやすいときは、口の中が乾燥しないようにします。
だからと言って飲み物やあめをなめたりガムをかんだりしすぎるもの良くありません。人間の身体は使わないと年齢にかかわらず機能が衰えます。そこで是非試していただきたいのが、唾液腺のマッサージです。
【唾液線のマッサージ】
- 口が渇いたと感じたら人さし指と中指を耳の裏に当てます。
- そのまま顎まで、舌の付け根を意識しながら、さすったり軽く押すなどのマッサージをします。
口臭の一番の原因は免疫力の低下
どうしても口臭が気になる場合には歯医者に行きましょう。口臭測定器がある歯科なら原因を分析できます。ただし測定はその時の状態によりますので、さまざまな条件によって結果が左右されます。
結局、大切なのは日頃の丁寧な歯磨きです。食べかすが詰まったままでは菌が増殖し虫歯や口臭の原因になります。ブラッシングは丁寧に行い、糸ようじやフロスなどを使えば、よりキレイに仕上がります。歯石などを歯医者で取ってもらい、普段は丁寧に磨くなどのセルフケアを心がけましょう。
女性の場合はホルモンの影響を受けるため、生理の時や妊娠中、更年期など人によって口臭がひどくなることもあります。
しかし、一番影響を受けるのは免疫力です。抵抗力が落ちると、口内の悪玉菌のバランスが崩れてしまいます。もし、疲れて歯磨きできずに寝てしまった場合は翌日丁寧に手入れをしましょう。くれぐれも2日続けてさぼらないように。
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まとめ
- 口臭の原因は唾液の分泌量が影響する
- コーヒーは淹れたては弱酸性だが、飲んだあと時間がたつと強酸性に変わるため口臭の原因になりやすい。
- 唾液の分泌を促すには「唾液腺のマッサージ」が有効。
- 口臭の一番の原因は免疫力の低下。
相手の口臭が気になると、もしかして自分も?と不安になることがあります。自分が思っているほど口臭はひどくないことがほとんどですが、もし家族などから指摘された場合は何かの疾病の可能性もあります。このようなときはまず歯科医で診てもらい、内科を受診されるのがよいでしょう。