お葬式は、いつ参列する機会が来るかわかりませんよね。たとえば妊娠中に参列する機会がくるかもしれません。しかし、妊娠中は時期にもよりますが、色々と気を付けることが多く、また、大きいお腹でお葬式に参列していると周囲の目も気になりますよね。故人を偲ぶ気持ちがあったとしても、妊娠中はお葬式への参列は控えるべきなのでしょうか?そんな気になる妊婦さんとお葬式の関係についてお話します。
妊婦が葬儀に参加する際に言い伝えられている迷信とは?
妊婦さんがお葬式に参加すると、お腹の赤ちゃんにとって良くない迷信が様々言い伝えられています。ただ、あくまでも迷信で、その意味は、ほとんどが妊婦の身体を気遣っているものです。妊娠中はホルモンバランスも崩れ、身体も心も不安定な状態です。そのことから故人とのお別れも大切だけど、新しい命に何かあってはいけない、と言う理由で迷信が生まれたと言われています。いくつか迷信をご紹介します。
① 赤ちゃんにあざができる?
「妊娠中にお葬式に参列すると、お腹の中の赤ちゃんに黒アザが出来る。」という迷信があります。元々は、妊娠中に火事の現場などを見たら赤あざの子どもが生まれるという迷信が誤った形で伝わってそのまま葬儀の迷信となっているという説があるようです。
② お腹に鏡を入れておく?
これは一番有名な迷信です。「妊婦さんがお葬式に参列する際には、お腹に鏡を入れておくと良い。」という迷信です。昔は、不吉な時や、雰囲気が暗い時は、鏡を向けて跳ね返して追い出そう、という考えがありました。そこから、お腹の中の赤ちゃんを守るためにも伝えられている迷信です。
妊婦でも葬式に参加したい。身内の葬儀に参加する時に気を付けるべきこととは?
妊婦さんでもお葬式に参列することは可能です。葬式マナーにおいて、妊婦が葬式に参列してはいけない、というマナーはありません。お葬式は故人を偲び、弔意や感謝の気持ちを表す場所ですから、参列したい気持ちがあるなら、妊婦でも遠慮をする必要はありません。ただし、いくつか気を付けるポイントがあるのでご紹介します。
① 自分の体調の様子を見ながら参加の判断をしましょう。
妊娠中は匂いに敏感なので、お線香の香りで気分が悪くなる場合もあります。また、お焼香の順番待ちなどで長時間立ちっぱなしの場合もあるので、自分の体調管理には気を付けて下さい。
② 周囲の人に迷惑をかけないように考慮しましょう。
周りの人への影響も想定したうえで、お葬式へ参列するかどうかを判断する方がよいでしょう。
③ 地域や土地の習慣で妊婦が葬式に参列できない場合もあります。
妊婦の身体に対する心配や、昔から言い伝えられる迷信によるもので、無理をして妊婦がお葬式に参列すると地域の方々に影響をあたえてしまいます。身内に相談してから参列を判断すると良いでしょう。
妊婦が葬儀を欠席する場合
お葬式に参列したいけれど、体調不良などで参列できない場合もあるでしょう。お葬式を欠席する場合は、電話やお悔やみ状などで弔意を伝え、香典を送りましょう。お葬式後に改めて連絡し、直接弔問するとより丁寧な対応になるでしょう。そして、お通夜や葬儀の時刻に手を合わせて、お腹の子とともに故人の冥福をお祈りしましょう。
また、嫁ぎ先で「欠席で良い」と言われるケースもあります。姑や夫に「無理しないように」言われたら、遠慮なく欠席しましょう。また、自分は出席したいのに「欠席しなさい」と言われるケースもあります。妊娠中は普段と身体の状態が違うので、欠席を好意で言われたのならば、有難く享受するのが良いでしょう。
まとめ
お葬式は、気付かないうちに緊張や疲れなどの負担がかかる場所ですので、少しでも体調の変化を感じたら控室で休ませてもらいましょう。そして、一人で参列するのではなく、なるべく誰かと一緒に参列すると良いと思います。