北海道でも、30度を超えるとクーラーが必要になるほどの熱気です。1年の半分の期間を気温が1桁からマイナスで過ごさなければならいない北海道。わずかな夏に全てを詰め込みたい気持ちが、北海道民の夏のレジャーの定番でもある「海水浴でテントを張ってキャンプをする」ことに現れています。
北海道の海水浴ではテントが当たり前
テレビ番組のケンミンショーで知られることになった北海道の海水浴事情。中でも他県の方を驚かせていたのが、テントに焼肉用コンロ、ビーチベッドを持参した、とても重装備な北海道の海水浴客です。
テントを設営するのは海水浴場が遠いから
北海道の海水浴客がテントを設営する理由、それは割と単純な理由。海水浴場が家から遠い場所にあるからです。
「北海道はでっかいどう」と昔のキャッチコピーにもあったとおり、北海道の市町村と他県の1地方が同じ程度の大きさです。さらに交通の便が悪く、隣町に行くためには、車が必要な地域が多くあります。
例えば、北海道で最も内陸の街から最寄りの海岸に出るには、車で片道2時間以上かかります。9時に出発しても、到着は昼近く。次の日が仕事やお子さんの学校があるなら、5時には帰って来なければなりませんね。それなら、一泊してゆっくりしたいのが北海道民というわけです。
短い期間で海水浴もキャンプも焼肉もビアガーデンもしたい
さらに北海道の海水浴シーズンは7月から8月までの1カ月間です。この短い夏、予定していた休みの日に天気が悪ければ、何年も海に行けないことになってしまいます。
天気が少々悪くても海水浴ができるように、行った先で、バーベキューもできるように、車しか交通機関がないけど、お酒も飲みたいから1泊する。2~3日の休日に1年間で唯一の海水浴を詰め込んだ結果、キャンプの装備で海水浴場を訪れる北海道民が多くを占めます。
テントを設営できる穴場の海水浴場
ビーチでキャンプができる北海道。1つだけ注意点があります。それは、札幌市内から交通機関で行くことのできる海水浴場では遊泳はできるのにテントが設営できない場所もあります。そこで、穴場の海水浴場を3つ紹介しますね。
①歌棄海水浴場(古平町)
札幌市内から、高速道路を使い1時間半程度で行くことができる穴場の海水浴場は歌棄海水浴場です。付近には、古平家族旅行村というキャンプ施設もあります。
②美国漁港海岸(積丹町美国)
古平町からさらに30分程度、札幌市内から2時間の距離にある美国漁港海岸。こちらは最近の遊泳許可は不明ですが、付近に美国小泊野営場があり、ビーチの間近にテントを張ることもできます。
③濃昼海水浴(石狩市厚田区)
こちらは、積丹とは反対側の海水浴場、札幌市の隣町石狩市厚田区にある海水浴場とキャンプ場の両方を兼ねる施設です。札幌市内からは1時間半程度で訪れることができますよ。
北海道の海水浴は寒いのが当たり前
「最近の北海道の夏は暑い」
たしかに私が幼い頃に比べて、北海道の街中は暑くなりました。夜も気温が下がらない熱帯夜が起こり、キャンプやアウトドアには最適な気温になりつつあります。
しかし、気温は上がっていますが、海水は冷たい期間が多く、6月は足をつけただけで冷たくなります。もし、本州からお越しの方で海に入りたい方がいらっしゃるなら、8月の気温が30度を超えるような暑い日をおすすめしますよ。
北海道で海水浴ができる期間
北海道で海水浴ができる期間は7月末から8月中旬と、非常に短い期間です。7月にならないと海に入れるほど暖かい海水温ではないことと、8月末を過ぎると天候が不安定になるためです。
実は、海にテントを張りキャンプをしている方の多くは「海で泳ぐ」ことを目的にはしていません。どちらかというと、ビーチでのんびりとくつろぐ目的で訪れています。海には入れなくても、夜には気温が下がり寝つきがいい北海道の海水浴は魅力ですよ。
まとめ
今回は、北海道民の夏のレジャー「海水浴でテントを張ってキャンプ」をするお話をさせていただきました。僅かな期間の夏ですので、もし今年から海でキャンプを始められる方の参考になれば幸いです。