痛風の初期のころの痛みは足の親指の付け根付近が激しく痛み出したり、赤くなって熱を帯びたり痒みを発症することもあります。その激しい痛みを緩和させるための食生活改善策を述べていきます。
痛風による激しい痛みの原因は血液の酸性化
痛風の痛みのメカニズムは、血液が酸性に傾いて血液中に解け難くなった尿酸が飽和状態になると、尿酸は足指の関節などに結晶化して溜まります。
そして、白血球が尿酸の結晶を排除しようとして集結し、様々な物質を出すのですが排除することができず、その結果患部が熱を帯びて赤く腫れ上がって酸性になり、酸性になると尿酸は更に結晶化し易くなるというように症状が酷くなっていってしまいます。
血液や尿をアルカリに傾けることで痛みを緩和
そこで痛風の激しい痛みを緩和させるには、血液や尿をアルカリ方向に傾ける必要があります。具体的にはワカメやヒジキそして昆布などの海藻類や、牛乳やヨーグルトなどの乳製品を毎日摂っていきます。
ただ、海藻類などには食物繊維が含まれているのですが、その食物繊維は水溶性食物繊維となり栄養の吸収の手助けを行ないますが、水溶性食物繊維を摂り過ぎるとその結果便秘が酷くなってしまう場合があります。
そこで、玄米などの不溶性食物繊維を含んだ食べ物を合わせて摂ることもお勧めとなります。具体的な料理の例としては、乾燥ワカメや乾燥ヒジキとトロロ昆布を入れた海草薬膳カレーがあります。ワカメの旨味とトロロ昆布がとろみをつけて美味しいカレーに出来上がります。
抗酸化作用のある食材で痛みを緩和
ビタミンAやビタミンCそしてビタミンEなどの抗酸化作用があるビタミン類を含んだ食材や黒酢、緑茶などを飲用することで、酸性の血液をアルカリ方向に傾けることが可能となり、結果尿酸の結晶化を防いで傷みの緩和に働きます。
ただ、ビタミンAが多い食材にはレバーなどがありますが、レバーなどはプリン体も多いので、ニンジンや西洋かぼちゃなどに含まれているβカロチンを摂るようにすることが重要になります。
具体的な料理の例としては、ニンジンもかぼちゃもカレーの具となるので、ニンジンとかぼちゃの野菜薬膳カレーがあります。そして、ビタミンEはアーモンドに多く含まれているので、アーモンドを摂ることもお勧めです。
血管を再生させて痛みを緩和
尿酸の結晶化を抑えることで痛みを和らげる方法を述べましたが、結晶が無くなり傷んだ血管を修復できたら痛風そのものを治すことが可能となることも考えられるので、その対策として血管の再生に働く栄養素などを摂っていきます。
細胞は約1週間ほどで新しい細胞に入れ替わりますが、その入れ替わりに働くのが亜鉛になります。亜鉛を多く含んでいる食材は牡蠣ですが、牡蠣もプリン体が多いので、亜鉛はサプリで摂ることをお勧めします。
その他としては、DHAやEPAそして、シソやほうれん草にも含まれているαリノノレン酸そして、生姜やシナモンなどがあるので、青魚やほうれん草そして生姜やシナモンなどを摂っていくこともお勧めとなります。
ただシナモンの場合は摂りすぎると肝臓機能に障害が発症する危険性もあるので、比較的肝障害を起こし難いセイロン産のシナモンを、摂取量をコントロールしながら摂っていくことが重要になります。
まとめ
- 痛風による激しい痛みは血液の酸性化が原因。
- ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化作用があるビタミン類を含んだ食材を摂取する。
- 血液や尿をアルカリに傾けることで痛みを緩和できる。
- 傷んだ血管を修復できたら痛風そのものを治すことが可能。
「地獄の痛み」ともいわれる通風の痛み。食生活の改善が大切です。薬による治療ももちろん大切ですが、まずアルカリ性の食品を取り入れるように心がけましょう。アルコールは控えて、糖分を含まない水やお茶などの水分を多くとるようにするといいようです。