玉ねぎは身近でよく使われる野菜の中でも健康に良い成分を多く含んだ食材の1つです。和食・洋食・中華にエスニック料理、何にでも使える便利な野菜ですが調理方法の工夫だけでより美味しくもなり、健康的にも慣れます。
玉ねぎの健康への効果で最も高いものが血液をサラサラにして心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなる血栓を予防する効果です。他にも疲労改善や不眠予防、血糖値を下げる作用がありますが今回は血液をサラサラにする効果を活かす方法に絞ってお話させて頂きます。
玉ねぎの健康への効果
玉ねぎが血液をサラサラにする作用がある事は料理や栄養の分野のみではなく、医療分野においても専門的な研究が行われています。その結果、次の成分が血液をサラサラにする効果があるとされています。
- アリシン
- トリスルフィド
- ケルセチン
この3つの中でアリシンは抗血小板作用と呼ばれる血液を固まりにくくする成分で、同じ成分は血栓予防の医薬品にも用いられています。トリスルフィドはコレステロールを血管の中から減らす効果があり、血液がドロドロになる事を予防します。ケルセチンは脂肪の吸収を邪魔する効果があり、コレステロールの原料となる脂肪の摂り過ぎの予防になります。
栄養成分を効率よくとる調理方法
健康効果の高い玉ねぎですが、3つの栄養成分を効率よく食べるためには調理方法に工夫が必要です。簡単な工夫ですが次の3つを守ることが大切です。
- 切ったあと20分放置する
- 水にさらさない
- 加熱する
玉ねぎの成分の中でアリシンとトリスルフィドは硫黄を含む成分で、切ったと空気に晒しておくことで成分が安定します。さらに玉ねぎは水に晒さない事が大切です。
成分の中でアリシンとケルセチンは水に溶けやすい成分ですので、水で洗うとせっかくの健康成分が流れ出てしまいます。水で洗うことで辛味が消えて生で食べやすくなる理由もそのためです。さらに全ての成分は熱に強く、中でもアリシンとトリスルフィドは熱を加えることで健康成分に変化する性質を持っているためです。
美味しく食べる加熱方法
玉ねぎは『飴色になるまで』とカレーの調理方法などで言われています。確かに『飴色になるまで』炒めることで、玉ねぎの風味が生かされた料理になります。
ですが、玉ねぎ本来の味を最大限に引き出すためには、『透明になるまで』が最も適切と言えます。飴色になる事は玉ねぎに含まれる糖分が焦げて変化してしまった事になります。風味は増しますが玉ねぎ本来の甘さや辛さを生かした料理では、糖分を焦がさない『透明になる』までの加熱が大切です。
加熱時間は『飴色になるまで』と同じ時間をかけ、より弱火で炒める木べらを止めずに手間をかけてみてください。甘くピリ辛の玉ねぎの風味が生かされた料理になりますよ。
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まとめ
- 玉ねぎは血液をサラサラにする作用とコレステロールを血管の中から減らす効果がある。
- 玉ねぎの栄養素を効率よくとるためには「切ったあと20分放置する」「水にさらさない」「加熱する」こと。
- 玉ねぎ本来の味を最大限に引き出すためには、『飴色になるまで』ではなく、『透明になるまで』が最も適切。
どこのご家庭にもある「玉ねぎ」ですが、健康効果が高い食材です。上手に調理することで効率よく栄養がとれます。美味しく食べて健康になれるって素晴らしいですね。