七夕にそうめんを食べるのはなぜ?織物と彦星に由来する食べ物

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東北地方では七夕の日にはそうめんを食べる風習があるのをご存知ですか。また、七夕のお菓子、索餅(さくべえ)と呼ばれる和菓子はどんなものなのでしょうか。

織姫と彦星のお話

七夕の季節には織姫と彦星にまつわるお菓子や商品が店頭に並びますね。織姫と彦星のお話は日本の昔話と思われがちですが、実は元は中国の古典になります。中国の古典では、天の神様の娘で機織りの仕事をする織姫、牛飼いの好青年彦星が一目惚れで結婚することに始まります。

結婚した2人は、2人でいる生活が幸せでそれぞれの仕事を怠るようになります。織姫の作る織物の質は下がり、彦星の牛は世話をしなくなってしまいます。見かねた神様が2人を強制的に別居させ、天の川の東西に分けて暮らさなくてはならなくしてしまいました。

織物も彦星も1年間それぞれの仕事を全うすることで、たった1日だけ会うことが許されるようになったという、皆さんがご存知の悲しいお話ですね。

そうめんを食べる由来

さて、東北地方では七夕の日にはそうめんを食べる風習があるそうです。先ほどのお話をさせていただいたので、もうその理由はお分かりかと思います。

そうめんの製法は練り上げた生地の両端を木の棒で引伸ばす方法で作られています。うどんやそばのように生地を押し伸ばして作る製法とは異なり、平安時代には中国から伝わっていた歴史のある製麺方法です。

この製麺方法が織物の仕事でもある機織りに似ていたことから、機織りの繁盛も兼ねて七夕にそうめんが食べられるようになったとも言われています。

正確な記録では、平安時代に流行した流行病の祈願を願って七夕の日にそうめんをお供えしたことが、日本の七夕でそうめんを食べる習慣になったと言われています。

他にもある織物と彦星に由来する食べ物

他にも索餅(さくべえ)と呼ばれる和菓子があります。索餅はベーグルやドーナッツのような珍しい和菓子ですが、歴史のある和菓子でもあります。小麦粉をこねて伸ばし、ひも状にした生地を縄のように編み込み、輪のようにして油で揚げた和菓子です。

実は索餅(さくべえ)の言葉が、素麺(そうめん)の由来になり七夕に素麺が食べられるようになったとも言われています。

他にも七夕の季節には織姫と彦星にちなんだ2つの星を使った和菓子、天の川に見立てたゼリーの和菓子が店頭に並びます。

ケーキなどの洋菓子は果物など素材の美味しい季節に合わせて種類があります。実は和菓子はこのような季節の行事に合わせて作られるようになったお菓子で、1つ1つの和菓子に物語があると言われています。

日本に古くからある食事や和菓子の由来を調べて食べてみるのは、1つの物語を読んだ気分になれますね。

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まとめ

  • 東北地方では七夕の日にはそうめんを食べる風習があるのは、製麺方法が織物の仕事でもある機織りに似ていたためと言われている。
  • 七夕に索餅(さくべえ)という和菓子を食べていたのが、のちに素麺になったと言われている。

地域によっては七夕にそうめんを食べるという風習がないので、「七夕にそうめん!?」と驚かれた方もいるかもしれませんね。私もその一人です。

日本の古い風習も調べてみると面白いものがたくさんあります。七夕の夜には、ご家族でそうめんを食べらながら織姫と彦星の話をお子さんたちにしてあげるのもいいですね。

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