砂糖・醤油・塩・味噌…など、お料理をする際に調味料は欠かせないアイテムですよね。そんな調味料の一つに「魚醤(うおびしお、ぎょしょう)」というものがあるのをご存知ですか?まだまだ知らない人も多いのが、この「魚醤」です。そして魚醤はナンプラーと非常に似ていると言われています。今回は「魚醤」と「ナンプラー」の違いについてお話しします。
魚醤とナンプラーの違いは?
魚醤(うおびしお、ぎょしょう)とは
まず「魚醤」とは、簡単に説明すると魚類または他の魚介類を主な原料にした液状の調味料です。別名「魚醤油(うおしょうゆ)」や「塩魚汁(しょっつる)」とも呼ばれています。
「魚醤」は、魚を塩と一緒に漬け込み、自己消化・好気性細菌の働きで発酵させたものから出た液体成分で黄褐色~赤褐色をした液体調味料です。魚醤は濃厚な旨味成分があり、料理に塩味を加えると共に、旨味を加える働きが強くあります。
しかし、魚醤は独特の香りがあるので、苦手な人も多いです。魚醤はアジア、特に東南アジアの沿岸部を中心とした幾つかの文化圏で用いられており、特にタイを始めとする東南アジアでは塩を除いたほぼ唯一の塩味の調味料で、非常に多くの料理に用いられています。アジア料理独特の香りを想像していただくと良いかと思います。
ナンプラーとは
そして「ナンプラー」はご存知の方も多いと思います。簡単に説明すると、ナンプラーはタイの魚醤です。タイ料理には欠かせない調味料です。タイではナンプラーは日本の醤油のような存在で、一般家庭から高級料理店まで、幅広く使われています。
そしてナンプラーは世界一有名な魚醤とも言われています。ですので、魚醤の種類として「ナンプラー」があると思ってください。
ただ、日本の魚醤とナンプラーには違いもあります。ナンプラーは日本の魚醤よりも独特の香りがして生臭さもあります。
また、ナンプラーは小魚を発酵させた上澄みを熟成させた液体なので、アミノ酸が豊富に含まれていて、濃厚な味やコクがあります。濃厚な味とコクがある点は日本の魚醤と同じですが、ナンプラーのほうがより強いエスニックさを感じると思います。
ナンプラーの代用品の作り方
小さいスーパーだとナンプラーを置いていないお店もあります。そんな時、どこにでも市販されている調味料を合わせて、ナンプラーの代用品を作ることが出来るので紹介します。
【用意するもの】
- 白だし:60ml
- 醤油:10ml
- 液体塩こうじ:30ml
- 魚粉(お好みで)
上記の分量をただ混ぜ合わせるだけで、約100mlのナンプラーの代用品の完成です!
魚の香りを強くしたい場合は、煮干しなどの魚粉を多く入れるとよりナンプラーっぽくなります。自分で合わせることにより、好みの味の強さや香りの強さに作り上げることが出来るのも嬉しいですね。
ナンプラーって何に使うの?
ナンプラーは基本的に日本の醤油と同じ使い方が出来ます。だし汁、炒め物、煮物、料理の隠し味など、使用方法は様々です。塩分濃度が高いので、醤油のようにそのままつけて食べることは控えた方が良いです。もしもそのまま使いたい場合は、水で薄めると良いでしょう。
また、日本の醤油よりもクセと香りは強いので、お子さんに食べさせる際には気を付けてください。
私の個人的なオススメはニンニク料理の味付けに使うことです。タイ料理でもニンニクとナンプラーの組み合わせは王道です。相性抜群です!エスニック料理がお好きな方は、是非、試してみてください。
まとめ
国内です、日本三大魚醤と呼ばれる「秋田県のしょっつる」「香川県のいしり、いしる」「香川県のいかなごしょうゆ」が特に有名です。海外にもここで紹介したナンプラーを筆頭に、有名な魚醤が沢山あります。それぞれ風味や香りに特徴があるので、気になった方は是非、チャレンジしてみてください!