ほてり、イライラ、不眠、冷えなどが特徴的な症状の更年期障害。医療機関での治療によって症状が緩和するケースがありますが、食事でも症状の緩和が期待できます。どのような栄養素を摂取したら良いかみていきましょう。
更年期障害とは
更年期障害の症状は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少することが原因です。脳はホルモンを分泌するように指令を出しているのですが、卵巣の機能が低下してホルモンを分泌することができません。そして、脳にある視床下部が混乱をして自律神経が乱れ、ほてりやイライラなどの不調が現れるのです。
更年期障害の緩和には、ホルモンと自律神経に働きかける食品を食べることがポイントになります。それでは、具体的にどんな食品を摂取すると良いのかみていきます。
- 亜鉛
亜鉛は体内の300以上の酵素の働きにかかわっていて、ホルモンバランスの調整にも関与しています。卵巣に多く含まれています。亜鉛を多く含む食品は、牡蠣、レバー、カシューナッツ、ごまなどです。
- 大豆イソフラボン
大豆イソフラボンには女性ホルモンのように作用をする働きがあります。ホットフラッシュや肩こりなどに有効だといわれています。大豆イソフラボンは大豆製品に多く含まれています。
1日の摂取上限は70~75mgで、納豆なら2パック、豆乳なら200mlパックを2本です。サプリメントで摂取する場合は、1日の摂取量を守って過剰摂取にならないように気をつけてください。
- ビタミンE
ビタミンEにも女性ホルモンの分泌を調整する働きがあります。血行促進作用もあるので、更年期障害の冷えの緩和も期待できます。
ビタミンEが多い食品は、かぼちゃ、ナッツ、アボカド、オリーブオイル、レバーなどです。
- ビタミンB1、ビタミンB12
ビタミンB1とビタミンB12には、自律神経の働きを維持する作用があります。ビタミンB1は豚肉やレバーに多く含まれています。
ビタミンB12は動物性食品に含まれているので、普通に食事をしていれば不足することはほとんどありません。ベジタリアンは不足しないようにサプリメントを利用するとよいでしょう。
- ビタミンC
ストレスを感じるとストレスに対抗するホルモンの副腎異質ホルモンが分泌されます。副腎皮質ホルモンの分泌にはビタミンCが必要です。ビタミンCはイライラを抑える助けをしてくれます。
ビタミンCが多い食品は、柑橘類、イチゴ、キウイ、ブロッコリー、芽キャベツ、赤ピーマンなどです。
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まとめ
《更年期に摂取したい栄養素》
- 亜鉛
- 大豆イソフラボン
- ビタミンE
- ビタミンB1、ビタミンB12
- ビタミンC
これらの栄養素に更年期障害の緩和が期待できますが、特定の食品に偏るのではなくバランスよく食事をしましょう。