みかんを食べると、みかんの皮が残ります。でも、みかんの皮にも栄養があるのです。みかんの皮には「ヘスペリジン」という動脈硬化予防が期待できる成分や「ペクチン」という便秘予防が期待できる成分があります。また、天然の油が含まれているため汚れ落としにも使えます。食べてよし、家事に利用してよし、そんな便利なみかんの皮の再利用について書いています。
ヘスペリジンとは
ヘスペリジン(ビタミンP)はポリフェノールの一種で、みかんの皮の主成分で「ビタミン様作用物質」と呼ばれています。これはビタミンと同じような働きをする物質です。
果肉が入った薄い袋とか白いスジ、あるいは、一番外側の皮にたくさん含まれています。ヘスペリジンは「血管を強くして、若く保つ効果がある」ということで、動脈硬化予防に効果、他にも「中性脂肪分解効果」や「血圧上昇抑制効果」もあると言われています。
また、血流改善効果もあります。ヘスペリジン(ビタミンP)は壊れやすいビタミンCを安定化させる働きがあります。ヘスペリジンに助けられたビタミンCは活性酸素を撃退し、血流を改善する事によって血圧の上昇を防ぎます。
ヘスペリジン(ビタミンP)には、抗アレルギー作用があると言われ、花粉症やアトピー性皮膚炎の症状を緩和すると考えられています。
ペクチンの働き
ペクチンは食物繊維の一種です。腸内の水分調節に効果があり、女性の大敵である「便秘予防効果」があるということです。このペクチンもみかんの果肉が入った袋やその周りの白いスジ、また外側の皮に最も多く含まれているのです。
果肉だけを食べるよりも袋ごと食べれば4倍ものペクチン効果があると言われています。
栄養豊富なみかんの皮の食べ方
【みかんをジャムにする】
ミカンの皮を合理的に摂るためにはジャムにしてしまうといいでしょう。「みかんの皮:砂糖:水=2:1:1」で煮詰めていけば完成。
この配分は目安なので、お好みで変えてください。皮ごと食べるられるので、ヘスペリジンを効率よく摂取することができます。ちなみに、砂糖は黒砂糖にするとミネラルをたくさく摂れます。
【みかん茶にする】
皮は陳皮(ちんぴ)という漢方薬にもなります。皮を陰干しして乾せば完成です。この乾燥した皮に熱湯を注げば「みかん茶」ができます。
【みかんふりかけにする】
皮を乾燥させ、すりつぶしふりかけにします。体質改善には、陳皮を常食することです。
みかんの皮の内側の白い部分を削ぎ落し、よく水洗いをして十分に乾かしてからすり鉢ですりつぶします。これを食卓に置いておき、味噌汁やご飯にかけて食べます。すると、風邪をひきにくい体質になります。
ボウルに水を入れ、重曹を小さじ2杯ほど入れて数分ほど漬け置きしておきます。
長時間漬けておくと栄養素が溶け出してしまうので注意してください。
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畳の掃除や油汚れに活用
ミカンの皮には天然の油が含まれており、それらの成分には汚れを落としたり、つやを出したりにおいを取るなどの効果があります。
<みかんの皮洗剤の作り方>
水400ccに対し、みかんの皮4個分位をちぎって鍋に入れ、15分ほど煮ます。冷めたらザルでこしてスプレー容器に入れて使います。保存剤など入っていませんので早めに使いきるようにしましょう。
・雑巾に含ませて畳を掃除すると、畳がキレイになります。
・ガス台まわりの油汚れなども、脂肪分解作用のあるリモネンのお陰できれいになります。床や金属などにも使用できます。
その他のみかんの皮の再利用方法
【冷蔵庫のにおい消しに】
実を食べ終わったみかんの皮の部分を冷蔵庫に入れておきます。さわやかな香りと消臭効果で、冷蔵庫内の香りがリフレッシュされます。
【油性ペンの落書きおとし】
みかんの皮の黄色い方を油性ペンの落書きに擦りつけると、脂肪分解するリモネンの効果によって汚れが落ちます。
【みかん風呂】
お風呂に使用します。カラカラに乾燥させたミカンの皮を木綿の袋に入れて浴槽に浮かべれば「みかん風呂」となります。体の芯まで温まり、湯冷めがしにくくなります。
これを続けると、皮膚に抵抗力がつき風邪をひきにくくなります。捨てる皮の活用方法として、一番簡単なことです。みかん風呂は「冷え性」や「リュウマチ」などに薬効があると言われています。
【みかんの皮を肥料にする】
みかんの皮には栄養成分がたくさん含まれており、これを土に埋めると品質の良い土を作ることができます。
まとめ
栄養が豊富なみかんの皮はジャムやふりかけ、お茶などにすることができます。また、臭い消しや油汚れ落としの効果もあるので捨ててしまわずに活用しましょう。環境にもやさしく手荒れの心配もないので一石二鳥です。