今回は北海道と本州で異なる冠婚葬祭のお話をさせていただきますね。本州にお住いの方は北海道の風習に驚かれることでしょうが、北海道から本州の冠婚葬祭に参加するのも緊張しますよ。そこで、今回は結婚式と仏事を取り上げて紹介させていただきますね。
結婚式に関すること
- 招待状に料金が書いてある会費制
結婚式のお祝儀をいくら包むか、悩ましいですよね。私も本州の方の結婚式に行く時には、地域差もあるご祝儀は未知の領域です。その地方のご祝儀の相場を聞いてから包むようにしていますよ。
ですが北海道では、その心配は無用です。なぜなら結婚式の招待状に「会費は18,000円」と明記されており、式場の受付でも「会費は18,000円です」と名簿と照らし合わせて確認があります。
会費以上は支払わなくていいのですが、会費を準備しなければ参加は出来ません。相場は10~20代前半の割とカジュアルな結婚式では13,000~15,000円、豪華な式場を貸し切りにする式では20000円程度ですよ。
- ご祝儀は渡したい人だけ
北海道の結婚式では、会費の他にご祝儀を渡す人もいます。あくまで「渡す人もいる」だけで、多くは職場の代表、上司など立場のある人だけです。他には仲の良かった親友や、職場の方々がお金を出し合って「○○一同」と連名で準備する方もいますよ。
- 自由すぎる披露宴
さらに、ドレスコードのない披露宴では服装も自由気ままです。さすがにジーンズはいませんが、女性もドレスの色は気にしません。
男性も上下色違いのセットアップやノーネクタイなど好きな服を着ていますよ。これは昔聞いた話ですが、豪雪地帯では長靴の人もいるほどです。
仏事に関すること
- ご香典はその場で開ける
結婚式のご祝儀と同じく悩ましいのがご香典でしょう。ご香典の金額に本州との差はない北海道の仏事ですが、驚きの事情があります。
それは、ご香典は受付で係りの人が開封し、金額を書いた領収書と香典返しを渡してくれます。少し無礼に思えるかもしれませんが、そういう風習なんです。
- 法事の会場はほとんどが屋内の葬儀場
受付から驚きの北海道の法事ですが、ありがたいこともあります。それは、法事の会場はホテルや葬儀場など屋内であること、これは年中変わりません。
私が幼い頃は、テレビで放映される屋外に並びお寺や小さな葬儀場で行われる法事を「法事以外の何か違う行事」と勘違いしていたほどです。夏は涼しく冬は暖かい屋内の法事には、いつもきちんとした礼服で行くことができますよ。
- おまとめ供養
法事の中でもお葬式にも特徴があります。それは、告別式+初七日+四十九日までの追善供養を全てまとめて行う供養が増えていることです。他には道南では、お葬式の順番が少し違ったりもします。
道南では、仮通夜(亡くなった翌日)→火葬(翌日~3日後)→本通夜→告別式となんと亡くなったらすぐに火葬する風習があります。道南に住むようになった方、嫁がれたご姉妹のいる方は知っておく必要がありますね。
もし迷っても気にしない
- もし迷ったら?
本州から北海道に移住した方、嫁がれた方のご家族、友人知人の結婚式の場所が北海道だったら…。おそらく色々な風習に戸惑って、結婚式のご祝儀の額やお葬式はどの式に参加するべきか、迷ってしまいますよね。でも、迷ったら気軽に聞いて構わないんですよ。
- 自分に甘く人にもいい加減な気質
わからないことを気軽に聞いて「そんなことも知らないのか」と言われたとしたら、その方は北海道から出たことのない世代の人です。今は北海道でも自分たちの地域の風習が本州と異なることは多くの方が知っています。
そして、風習というものを深く考えないのが北海道民の気質です。「ご祝儀は包まなくて良いの?」と聞けば、「今回は会費だけだよ」と気軽に教えてくれますよ。
ですが、その逆もまたあります。「ご祝儀包まなくて良いの?」と聞くと、「○○は仲よかったから私たち3人で冷蔵庫買ってあげたよ。2万円払ってね」など遠慮のない場面もあるかもしれません。
これも自分にも他人にもおおらかな北海道民の気質です。
北海道の冠婚葬祭事情のまとめ
北海道の冠婚葬祭事情はいかがでしたか?意外と知られていなかったこともありましたか?ポイントは結婚式は会費制、仏事は葬儀場で行い香典はその場で確認、そしてたとえ風習が違っても受け入れられやすい気質がありますよ。